奨学金を叔父に払ってもらっていたはずなのに

奨学金を叔父に払ってもらっていたはずなのに

私は、小さいころからずっと片親で生活をしてきました。

「片親」と言っても実母の兄弟というだけの他人でしたが、それでも大学まで家に住まわせてくれていました。

幸いにも私には遺産がありましたので、それまでの生活は何とかしていくことが出来ていました。

大学に行く際にあまりの全てのお金を叔父に渡すことで、大学に行く許可が下りました。

大学に行く際も奨学金をもらってそれを全て大学の費用に充て、日々の生活費はバイトをして何とか大学を卒業することが出来ました。

実際に払ってくれていたのは叔父で、叔父が全てお金のことをやってくれていましたが、今思うとどうして信用してしまったんだろうと後悔しています。

大学を出て、就職して私が契約した奨学金を無事全て払い終わってから事件が起きました。

叔父からの電話

事の始まりは叔父からの連絡でした。

どうやら叔父が月5000円ほどを追加で支払っていたようで、それを返せと言ってきました。

これまで育ててきてくれた恩もあるし、とりあえず言われた額を一括で支払おうと思いました。

月5000円ということで、5000×12か月×4年間で24万円かと思いきや、30万円だと言われ、どういう計算なんだと内心思いましたが、それを一括で払うとそれを持ってどこかへ消えました。

それから約2年後、また叔父から連絡がありました。

その時期にちょうど私は結婚し、子供が生まれて自分の中では幸せの絶頂期と言っていいほどの幸せな時間でしたが、その叔父の連絡で地に落とされた気分でした。

叔父は今度は私のせいで100万円の借金をしてしまったと言い、それを返せと言ってきました。

不信感のあった私は当時の残っていた遺産と奨学金を足して大学費用がどれだけ足りないか計算してみることにしました。

するとどうでしょう。

足りないと思われていた大学費用は全然足りていて、余りすらある始末。

当然そのことを叔父に問い詰めてみましたが、そのことをはぐらかし、あろうことか支払わないなら私の妻と子供がどうなるかわからないと脅しまでしてきました。

叔父は独り身で、どうやら仕事もしていないらしく失うものが何もない人なので、もし子供たちや妻に何かあってはいけないと思い、しぶしぶ100万円を一括で払いました。

大学費用はこれで全て払いましたので、今後こんなことがあったら警察に通報しますからねと念を押してから叔父とは別れました。

私がこれで叔父に払ったのは総額130万円になり、恩だけでは済まされなくなってきました。

それから3年間は何事もなく、幸せな時間を過ごしていました。

子供も2人になり、私の仕事も軌道に乗って私の人生全てが順調そのものでした。

そんな時、また悪夢が襲ってきたのです。

平穏な日々も長くは続かず…

叔父はどうやったのか私の仕事場の電話番号を入手し、直接連絡してきました。

ありえないその行動に内心すでにかなり怒っていた私は電話口でもう払いませんと言って、その時は電話を切りました。

それから自宅の電話にまでかけてくるようになり、妻が電話に出ると妻に向かって暴言や脅しを言ってくるようになりました。

いい加減限界だと思った私は、叔父と直接連絡を取り合い、話し合いで解決することにしました。

その時はボイスレコーダーも持参しました。

しっかりと叔父の犯罪を立件するためにです。

叔父は何と今度は300万よこせと言ってきました。

何の金かと聞くと大学費用が足りなくてほかにも奨学金を借りたというのです。

私の名義でもう一つの奨学金を借りていて、それを全然返していないというのです。

しかし、大学費用はすでに私が借りていた奨学金と遺産分だけで足りているはずなので、明らかな嘘だということはわかっていました。

とりあえず、払う払わないかは別としてその日は話だけ聞いて別れました。

その後、私はその奨学金を借りていたところ調べて電話をすると、すでに返金していないため裁判が行われて、判決が出ていました。

判決内容の開示を求めると、本人から私に言うなと言われているらしく一か月にいくらの返済で判決が出たのかわかりませんでした。

そのため叔父の親族に話を聞いてみると、すんなり教えてくれました。

どうやら一か月1万円の返済だということがわかりました。

叔父にその話はせずに本当のことを教えてほしいと言うと、裁判所から連絡が来たと話し始めました。

しかし、返済金額で明らかな嘘をつきました。

なんと1か月に5万円の返済をしているというのです。

そこで1か月に1万円の返済ということは知っていると叔父に言うと怒り出し、妻と子供がどうなっても知らないぞと脅し始めました。

その証拠をもとに裁判所に行けば解決してくれると思った私は、叔父の声を録音したボイスレコーダーを持って裁判所へ行きました。

初めに持っていったときは親身になって聞いてくれ、これは解決してくれるのかと思いきや、3日後に来た連絡を聞いてがっくりしました。

すでに判決の出た裁判では、基本的に何もできないことを冷たく言われました。

ならばと私が代わりに返済しますと言いました。

叔父のような無色で返済できそうにない人より私のような返済能力のある人と契約したほうがいいと言いました。

しかし、あくまで契約者は叔父であって私ではないと言われ、そこを覆すことは現状では難しいと言われました。

脅されたことなども言ったのですが、あまり反応は芳しくなく、結局何も解決することはありませんでした。

人生の教訓を身を以て得た

泣き寝入りするのも嫌だったので、今度は全て銀行を通してお金を渡すことにしました。

これであれば、証拠も残るし、何とかなると思ったからです。

恩のある義理父とは言え、ここまでされるともはや怒りしか湧いてきません。

お金のことはしっかりと自分で計算し他人に借りたりすることはしない方がいいなとつくづく思いました。

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